Crisis Mission Team Battle第1話
VSSE
日本からの来訪者
日本に居る、かつてVSSEと関わりを持った橘 陽介、谷本仁史、渡辺 亮の3人の元に1通のメールが届いた。
合同で演習をしたいから、赤いドラゴンと一緒に来て欲しいとの事であったのだが
何故自分達が選ばれたのかが良く分からないまま、3人と人間の姿のエルヴェダーは
VSSEの迎えのヘリに乗り込んでヨーロッパのVSSEの本部までやって来た。
今回、VSSEが出した訓練内容は模擬弾を使うのは変わらない。
しかし、通常のミッションと比べて違う所があった。それはVSSE本部内の色々な敷地を
使ったストーリー仕立ての訓練であった・・・。
しかもそれを何故かこの3人に考えて来て欲しいとの事であったので、渋々3人とエルヴェダーが
頭を捻って考え出したストーリーも紙に纏めて持って来た。
「・・・部外者にストーリー制作任せるなよ。・・・・一応考えてきたけど、こんな感じでどうだ?」
「・・・で、それに俺等も付き合うのか?」
「別にいいけど、ドラゴンも参加するのかよ? ドラゴンも参加させるってなるとこんな感じだけど」
陽介が出して来たシナリオシートにはこんな内容のストーリーが記載されていた。
大体ゲームの様にステージ構成を考えた、全3ステージ。
まずはステージ1から見て行くと、最初のステージ1では敵の数が少な目と言う設定の様だ。
生物兵器として育てられたドラゴンがこの世界のどこかに居ると突き止めたVSSEでは、
その生物兵器を破壊する為に組織の幹部に接触することに成功。しかし、すんでの所で
潜入捜査がばれて逃げられてしまう。幹部を追いかけて情報を聞きだすために追撃を開始する。
この幹部役はフリーランニングを習得していて逃げ足の速い陽介に任せるとの事らしい。
「お、俺がいわゆるボスになるのか・・・・」
まさかの抜擢に陽介はうーんと首を捻るしか無かった。
次のステージ2のボスは仁史が担当する事になっているらしい。
内容としてはこんな感じになっている。
幹部の陽介を捕まえたが、情報を聞きだす前に何者かに狙撃されて死亡してしまう。
幹部から残された手がかりを追ってドラゴンが居るとされる場所へと向かうVSSEだが、
それを阻止せんと傭兵部隊が立ちふさがる。この傭兵部隊のリーダーとして仁史が部下を従えて
ステージ2のボスとして登場するとの事だ。
「傭兵って言えば栗山だけど・・・まぁ、良いか・・・・・」
自分と同じ会社の同僚であり、自分の武術の師匠の方がこの役は適役なんじゃないのかなーと思う
仁史を横目に、渡辺に第3ステージの説明が入る。
幹部の1人を狙撃した傭兵部隊のリーダーの仁史を倒してようやくアジトを突き止めたVSSEだが、
すでに生物兵器は完成されて世界に放たれようとしていた。生物兵器が世界に放たれる前に
阻止しなければいけないので、敵の本拠地でVSSEは生物兵器開発者と生物兵器と死闘を繰り広げる。
これがステージ3、いわゆるファイナルステージとなるとの事であった。
「それで、このステージのボスが俺と・・・・」
『俺様と言う訳だな』
これまでの展開を考えて、そしてこのストーリーの内容からして自分達がボスになると言う事が容易に
予想出来た渡辺とエルヴェダー。それぞれの敵役の3人にはVSSEの士官達が部下役としてつくとの事であった。
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