Trespassing and misunderstanding and the battle and escape第4話
そんなセルフォン達の後ろでは、そんな状況は関係無い4人がまだバトルを続けている。
更に、何時の間にかそれぞれのバトル相手が入れ替わっていた。
「おりゃあ!」
「そら!」
グレイルの元に吹っ飛ばされて来たディールをグレイルが受け止め、2人でグレイルの相手であるイザークをまずは撃退。
それを見たルーベンスをまたもや2人掛かりで撃退し、ルーベンスはグレイルの前蹴りで距離を取られてしまった。
「良し、交代だ!」
ディールがグレイルにそう告げてからイザークに飛びかかる。
それを横目で見てから、再び向かって来たルーベンスをグレイルが相手にする事になった。
ルーベンスも若手寄りの中堅だけになかなか速い動きを見せているが、グレイルにはパワーがある。
スピードでは劣るものの、パンチやキックをそのまま身体で跳ね返してしまう事だって可能だった。
(多少の実力差ならパワーで相殺出来る。ありすぎても問題だが、体格はあるに越した事は無い!!)
ルーベンスの回し蹴りを屈んでかわしながら、そのルーベンスの軸足を腕を伸ばして掴んで払いのける。
「うおあ!」
地面に転がったルーベンスの身体に、グレイルは物凄い開脚からのかかと落としを繰り出すがこれは避けられた。
そんな中で一方のディールも身体は大きい。イザークよりも身体はでかいのだが、その身体のでかい
ニュージーランド出身の本人はいたってマイペースだ。 イザークの右手に握られたナイフを蹴って止め、
その蹴った足でそのままイザークの腹を蹴り飛ばす。
「ぐあ!」
蹴り飛ばされてよろけたイザークを見て、スーッとディールは構えを取る。
それを見たイザークは思わず雄叫びを上げた。
「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」
それに反応してディールも・・・。
「やあああああああ!!」
2人の叫び声がクロスし、イザークがディールに向かうがディールはそのまま叫ぶのを止めてイザークに背中を
向けて逃げ出す。あくまでマイペースである。
そして倉庫の角を曲がり、追って来たイザークを待ち構えてから彼の顔の前に飛び出して指を突きつける。
「動くな!!」
「えっ・・・!?」
思わず動きを止めてしまったイザークに、ディールは「バーン!」と銃の発砲音の真似を口でする。
そうするとイザークが一瞬怯んだので、そんなイザークの腹に前蹴りを繰り出すディール。
そしてとどめにダッシュからの膝蹴りを下から上に繰り出し、イザークの顔面にクリーンヒットさせてイザークはこれでノックアウトした。
そしてグレイルとルーベンスのバトルは、ルーベンスのパンチを受け止めてから逆にルーベンスの胸に右のパンチを入れる。
「ぐっ・・?」
怯んだルーベンスの胸に続けて右、左のパンチ。更に顔面に左、右とパンチを突っ込んでそのまま勢いをつけて小さく
ジャンプしつつ右の回し蹴りをルーベンスの腹に。
「ぐふ・・・!」
更に右のミドルキックでルーベンスを蹴り飛ばし、さっきは当たらなかったかかと落としを今度はジャンプして空中からルーベンスの胸に振り下ろした。
「ぐがっ・・・!?」
ルーベンスは胸から上の痛みで戦闘続行不能になり、グレイルが何とか勝利。
(あー、結構手強かった・・・・って、セルフォンは!?)
イザークとのバトルを制してやって来たディールと共にセルフォンの方を見てみると、何やらまずい状況になっている様であった。
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