Run to the Virtua City with VSSE Agents Story第4話


倒れた兵士から奪ったマシンガンやショットガンの具合を確かめつつ、努めて明るい声で問う。

「…それにしてもさあ、こーんな暗い中でずうっと俺たちが来るのを待ってたわけ? 暇なのかねえ」

「それか、…何か別のことをやっていたか。俺たちの侵入が予想外のものだったとしたなら…」

考え込む時、顎鬚を撫でるのはジョルジョの些細な癖だ。低音が余韻を残すようにトンネルに微かに響く中、

何かを思い立ったようにキャサリンに問いかけた。

「……キャサリン、トンネルの奥に、熱源はあるか?」

「ええと……あるわね。たくさんの熱源…これは兵士かしら。何かを探しているようよ」


キャサリンが見ているモニターのひとつには、トンネルの奥で熱源が数多く蠢いていた。この塊は兵士だろう。

「やっぱ、弘樹と陽介、かねえ」

捜索対象の名前を口にするが、まだ確信は持てないのだ。

「二人とも見つかれば楽なんだがな…はぐれた可能性もあるだろう」

ささやかな休憩に終わりを告げるように、新たな兵士たちの足音が聞こえた。

「まずは目の前の敵さんをどうにかしねえとな! 捜せるもんも捜せねえだろ」

どことなく嬉しそうなエヴァンの声と、銃を構える音が同時に鳴るのは必然だった。


トンネルの終わりも近づいてきたが、それらしい人間はどこにも見つからなかった。

「……だいぶ進んだな。もうすぐ行き止まりだぞ。一応注意してはいたんだが…見つかったか?」

「いんや、それっぽいのは。ここにはいねえってことか…?」

人を捜すことに関しては前職で慣れていると自負しているつもりのエヴァンだったが、

それでも見つからないとなれば、暗闇のせいにするしかない。

「そうかも…、…あら? ねえ二人とも、かなり後ろのほう、入り口寄りに少しだけ熱源が

あるんだけど…気になるわね。様子を見てくれない?」

「はあ?まさか車が爆発しそうとかじゃないよな?」

エヴァンの頭には、道中でさんざん盾にした廃車の姿が思い浮かんでいた。


「そんな急激に温度は上昇してないわよ。むしろ…動いているから人…かしら?」

キャサリンが珍しく自信のない発言をしたのは、その熱源の移動速度が遅いからだった。

もしかしたら人間ではなく、トンネルに棲みついている動物かもしれない。

その確認のためだけに二人を戻らせるのは、流石のキャサリンでも聊か気が引けた。ほんのりだが。

「人…捜索中の二人か? とりあえず戻るぞエヴァン」

「えー、またあの長い道行くのめんどいんだけど…」

「真っ直ぐなだけマシだ。ほら、行くぞ」

乗り気ではない相棒の背中を押すのはいつだって自分の役目なのだ。

銃を招いて促しつつ、ジョルジョは来た道を走って戻り始めた。

「戻ってきたけど…この辺だよな? んー、車の陰とかにもいねえ…みてえだな…」

フラッシュライトで照らしつつ、車の陰を入念に調べる。

さっきもちゃんと見たのになあ、とぼやくのを忘れてはいない。

「暗いから見逃しているのかもしれんな…この辺りなんだろう?キャサリン」

「ええ、そうよ。ちょうどあなたたちと重なってるんだけど…いないなんてことは…」


「・・っああああっ!!」

「えっ、どこだ今の声!?」

トンネルの上で踏ん張って追っ手をやり過ごしていた弘樹は2人が真下に来た所を見計らい、

思いっ切り肘をまずエヴァンの頭に落とす。それに気がついたは良い物のいきなりの事で反応が遅れた

ジョルジョに思いっ切り側頭部目掛けて右の回し蹴りでクリーンヒット!!

(くっそ、腕が限界だ! 何回も踏ん張らせるなよな!!)

弘樹は倒した2人を一瞥する事も無く、出口に止めておいた自分のRX−7に向かって走る・・・が、

それを足元に飛んで来た銃弾が止める。

「・・・!?」

後ろを振り向くと今倒した2人が起き上がって来ようとして来ていたので、弘樹はそれに構わずに

さっさとRX−7に乗り込んでエンジンをかける。

が、その2人の内の1人がボンネットの上に飛び乗って来た!!


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