Rescue request of a dragon第38話


レイジもスマーティもジャネットもカランザも、抵抗したら容赦はしないとばかりの

口調で街道トリッカーの3人と一緒にじりじりと迫って来る。だけどそんな事を

言われてもここで諦める訳には行かないので、仕方が無いけど

抵抗するしか……と10人が思ったその瞬間、空からまた飛行物体が現れた!!

「お、おいあれは……!!」

「あっ、あれって!!」

明とハールが空を見上げて指を差した先には、ばさばさと翼をはためかせて

一同の元に向かって来る赤いドラゴンと黒いドラゴン、そして緑のドラゴンの姿もあった。

「おーい、おおーい!!」

「卵持って来たぜーーーー!!」

European Union Fightersの5人が黒いドラゴンでドラゴン達のリーダーである

イークヴェスの背中に乗り、Be Legendの5人が緑のアサドールと赤のエルヴェダーに

分乗し、更にその背中に人間の姿になっている青いドラゴンのシュヴィリスも乗っていた。


しかもそれに続いて、今度は格納庫への入り口に向かって走って来る5人組の姿が。

「うおーい、俺等を置いて行くなよー!!」

「あー、やっと追いついたぜ!!」

その5人組は日本の名古屋に向かっていた寄せ集めサーティンデビルズだった。

ゼェゼェと息を切らせながらも何とか追いついたその5人組だったが、メンバーの

洋子がふと空を見上げて指を差す。

「え、ちょっと……あれっ!!」


彼女の指差す方向には、残りの黄色いドラゴンのグラルバルトとその背中に乗る

Destruction Performersの5人と、灰色のドラゴンのセルフォンとその背中に乗る

Racing Projectの5人の姿があった。その2匹も続けて格納庫の近くまで降りて来て、

一気にこれで7チーム全てが勢揃いしたのである。

「グッドタイミングだったみたいだな。でも……何であんた等がここに居るんだ?」

そんな疑問を口に出す兼山信也に、ハッと我に返ったバーチャコップの4人は

ドラゴンに囲まれている今の状況で混乱していた。

「何だ、一体何が起こっているんだ……?」

「何だこれは……」

「どう言う事なの……!?」

「見た事の無い生物じゃないか……」


そんな呆然とするバーチャコップの4人だったが、またもや空から飛行物体がやって来る。

それは当然ドラゴンでは無い。輸送用の黒いヘリコプターが3機と、ライトブルーの

同じく輸送用のヘリコプターが3機の計6機だった。

「はっ!?」

「えっ、もう追いついて来たの!?」

孝司と和美がそう言いながら戦闘態勢を取ると、黒のヘリコプターのスピーカーから

聞き覚えのある声が聞こえて来た。

『降伏しろ! 今ならまだ無駄な争いをしなくて済む』

VSSEのリーダーであるリチャードの声が響くが、バーチャコップ達とトリッカートリオ以外には

全く持って降伏する意思等無かった。


それを聞いていた淳が後ろに控えるイークヴェスに尋ねる。

「で、どうする?」

『……時間を稼いでくれ。そうだな……5分位で良い。それだけあれば向こうへの扉が

開ける位の魔力を集める事が出来ると思う。恐らくそこの格納庫の中に魔力を入れる

ポイントがある筈だし、もう入り口のドアは開いたからな。余とタリヴァルが魔力の方は何とか

するから、後は頼むぞ!!』

「分かったよ……」

ハリドがそう答え、シュヴィリスも元の姿に戻った瞬間にVSSEの輸送ヘリと

ライトブルーのG.H.O.S.T.のヘリからそれぞれが銃撃を開始して来た。


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