Rescue request of a dragon第15話


日本から約23時間。Racing Projectの5人と同じく南半球に

位置している大陸で、ブラジル大陸とは大西洋を挟んでいる為に

多くの難民がブラジルへと渡って行く事でも知られているのが、

コーヒー豆やチョコレートの原料であるカカオの生産地として知られる

アフリカ大陸。そのアフリカ大陸の中でも有数の世界都市と

して知られているのが、南アフリカのケープタウンだ。


当然南半球なので季節は夏。そこに降り立ったEuropean Union Fightersの

5人はこの暑さにやられる前にさっさと撤退したい所であった。

ちなみにイークヴェスに頼んだ所、彼のスピードで約20時間掛かった。

真っ直ぐ直行便で飛んで貰ったので日本からの空路では絶対出来ないルートである。

出発したのが日本時間の午前0:30。着いたのが現地時間の13:30。

日本との時差は7時間で日本の方が進んでいるからまだ昼だ。


「くそあちーっ!! ただでさえ気温が高いのに勘弁しろや!」

「落ち着けサエリクス。卵とドラゴンを見つければ俺達はそれで終わりだからな。

それで、波動の場所は何処だ?」

「ええっと、確か……」

ジェイノリーに促されてケープタウンの地図を出したバラリーに他のメンバーも注目。

「シグナル・ヒルともう1つは……ビクトリア&アルフレッド・ウォーターフロントか」

「それじゃあそのウォーターフロントはここから遠いから後回しで、まずはシグナル・ヒルだ」


目立たない所で着陸してすぐさま人間の姿に戻ったイークヴェスと共に、

European Union Fightersの5人はまずシグナル・ヒルへと向かった。

ケープタウンの観光名所の1つとして知られており、ライオンが横たわっている様に

見える事から町の西側のこの2つの丘がライオンズ・ヘッドとライオンズ・ランプと

名づけられており、ライオンズ・ランプ側は平日の正午に時間を知らせる為に号砲を

発射する大砲がある事からシグナル・ヒルの名前で呼ばれている。

展望台が頂上にあり、そこまでの道のりには政府の高官が住んでいたりマレー人の

霊廟が建っている事でも知られているのだ。


「つまりは高級住宅地のある丘って訳か」

スマートフォンでその情報を調べたハリドがその丘を見上げて呟いた。

『高級住宅街ならば警備とかも厳しそうだが……』

「行ってみないと分からないな。俺達もアフリカは初体験だから」

イークヴェスの呟きにバラリーがそう返し、波動を辿って貰いながらそのシグナル・ヒルを

5人は歩きながら上って行く。

「ちょっとした登山だぜ」

「ああ、全く」

サエリクスとジェイノリーは同じ事を考えていた様だったが、5人もイークヴェスもこれ位の

標高であれば別にどうって事無い位の体力のストックがあるので問題無しだ。


そうしてケープタウン市街からひたすら歩いて、ようやくランプの方の頂上へと辿り着いた

5人を待っていた物はドラゴンでも卵でも無く、昼でも眺めの良い景色だった。

「おお、なかなか良いじゃないか」

「本当だ。せっかくだからヘッドの方の展望台も行ってみたいけど混んでそうだぜ」

「しょうがない、また次回にしよう。……ところでイークヴェス、波動は?」

本来の目的までの道しるべをアイトエルに振られたイークヴェスが唸る。

『うむ……まだ上の方だな。どうやらライオンズ・ヘッドの方だ』


それを聞いてバラリーがげんなりした表情を見せる。

「結局展望台に行く事になりそうだな……」

「そう、だな……でもしょうがない、もうひと踏ん張りだから頑張ろうぜ」

ハリドがメンバーとイークヴェスを奮い立たせて、気力を振り絞ってライオンズ・ヘッドの

頂上を目指して再び歩き続ける。

「今度はしっかり、ちゃんとした旅行と言う形で来てみたい物だ」

「本当にそれは俺も正しいと思うぜ、ジェイノリー」

やっぱりここでもフランス人とイタリア人の考えは一致していた。


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