Rescue request of a dragon第14話


まずは橘陽介と穂村浩夜がルークに向かう。この2人は首都高においても格闘技に

おいても仲が良く、同じチームゾディアックとチームBe Legend同士と言う事も

あって御互いの事を良く知り尽くしている。

今回はお互いの特性を生かした共闘と言う形になり、その2人がコンビを組んだ。

「っ!!」

ショットガンの威嚇射撃をほぼ同時にそれぞれ逆方向に横っ飛びで2人は回避。

次に浩夜が雄叫びを上げて突っ込む……と見せかけて寸での所でまた横っ飛び。

その雄叫びに気を取られたルークの背後からフリーランニングと総合格闘技で鍛えた

強靭な足腰の陽介が思いっ切り彼の背中目掛けてドロップキックをかました。


「ぐへぇ!」

ぶっ飛んだルークを今度は陽介が全身全霊をかけて逆さまに持ち上げて、硬い地面に

向かって渾身のバックドロップ。

「ぐぉっ……!」

だがまだ起き上がってこようとするルークのアゴに今度は浩夜がムエタイ仕込みの全力

ダッシュからのジャンピングニー(跳び膝蹴り)をぶちかませば、彼はそのまま気絶してしまった。

「何だ……VSSEのエージェントがこの有り様かよ」

「期待外れだな」


そんな事を呟く2人とは別に、ディールがマークと戦う。マークはディールと同じく冷静な性格の

様であり、VSSEのエージェントと言うだけあって格闘戦も出来るみたいだ。

(若いけどなかなかだ。それにスタミナじゃ俺が圧倒的に不利。一気に終わらせる!)

だけどディールも39歳の現時点で24年の武術経験があるので簡単には負けられない。


まずは飛び道具を如何にかしないと圧倒的に不利なので持っていた上着を投げつける。

当然それはハンドガンで撃ち落とされるが、そこに重量級のボディで間髪入れずに

飛び込みながら身体を上下に反転させての捻り込みキックで膝からマークの全身に

向かってぶち当てる。

ジャケットを撃ち落としたマークはその後ろからすぐに現れたディールをギリギリで避けきれずに

当たってしまった。


「ぐっ……」

一気にそこから接近戦に持ち込んだディールは、まずはマークの右のパンチを左手で

ブロックするとほぼ同時に右のミドルキックを彼の腹に入れ、怯んで屈んだ所で彼の背中に

手をついて跳び箱の様に飛び越える姿勢になる。

だが飛び越えるのでは無くそのまま肩の上に乗ってそこから身体を半回転させ、左足を使って

首から地面へと引きずり倒し、最後に掴んだままの右腕の関節を外す。

「ぐああっ!?」

尋常では無い痛みにマークがうずくまった所で、ルークも倒れてヘリも退ける事が出来た様である。

そうしてやって来たドラゴン達の背中に乗って、5人はサンパウロからおさらばする事になるのであった。


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