Reconstruction of the kingdom第17話


その襲われている人物達は、エントランスで戦っていた幹部のレーヴァとシャプティだった。

勿論彼等だけでは無く他にも多くの騎士団員達が居るのだが。

そんな彼等に襲い掛かって来ているのは、どうやら6人組の男達の様だった。

1人はピンク色の髪の毛に黒い模様の入っている黄緑の上着を羽織った短弓使いの男。

1人は青髪で模様が入っていない濃い灰色の上着を羽織っている片手斧使いの男。

1人はオレンジ頭で白い模様が入った水色の上着を着ている、短剣と魔術を駆使する男。

1人は黄緑色の髪で赤い模様が入った黒い上着を着ているロングソード使いの男。

1人は紫色の髪に赤い模様の入った白い上着を着ているロングボウ使いの男。

1人は茶髪で緑の模様の上着を着ている槍使いの1番若そうな男。


この6人がエントランスでレーヴァとシャプティとその部下達を相手にしながら戦いを

繰り広げている。エントランスの広さはやはりそれなりにあるのだが、これだけの大人数が

集まるとなると割と狭く感じる。それでも配下の騎士団員達を始めとしてラーフィティア王国

騎士団の幹部2人も必死であり、双方入り乱れての混戦状態が続く。

その中で大柄なシャプティが、黄緑頭のロングソード使いの男の背後を取って羽交い絞めにして

何とか動きを封じる事に成功。

「おい、てめぇ等は何故ここを襲った!?」

しかしそのシャプティの質問が、とんでもない事実を男の口から吐き出させる事に!!


「ぐっ、こ、ここは元々俺達の国なんだよ!!」

「はっ?」

「俺達の国を取り戻しに来た!! それで何が……悪い!?」

まさかの答えに力を緩めてしまったシャプティの隙を見逃さず、思いっ切りシャプティの顔面に

肘を入れてロングソードの男は反撃開始。

一方のシャプティも一瞬よろけたもののすぐに体勢を立て直して、ロングソードの男に対して

きっちりと攻撃をブロックして行く。


その一方ではレーヴァが青髪の男からやはり同じ事を聞いていた。

「御前達の国だと? どう言う事だ!」

「どうもこうもそのままの意味だぜ! だからこの城も俺達の物だ!!」

「バカな……」

もし彼等の言っている事が本当なのだとしたら、式典等が目的では無かったと言う事になる。

「まさか、この所頻発しているあの騎士団の惨殺事件は……!!」

そこまでレーヴァが言いかけた時、今度は青髪の斧使いの男と入れ替わる形で槍使いの男が

飛び込んで来てつばぜり合いになる。

「そのまさかだよ……少しでも戦力を減らしておかないとね?」


その茶髪の槍使いのセリフにレーヴァの中で線が繋がった。この襲撃者達が今までの惨殺事件を

引き起こした犯人達であったと言う事。そしてその裏には過去のこの国における出来事が大きく

関係している事。

「て、てめぇ等だけは絶対に許さねえええええええ!!」

同じ類の話を短剣と魔術を駆使する男から聞いていたシャプティが吼え、超本気モードで

襲撃者達を排除しにかかる。この襲撃者達はわざと自分達の仲間の騎士団員達を大量に

惨殺していた憎き相手なのだから。


しかし相手も余程手馴れているのか、王国騎士団と比べても統率の取れている

そん色無い戦い方を披露する。

こちらもそんな戦い方を見せられてはますます負ける訳には行かない。

この城を、そしてこの国を守り抜く事が出来るのは自分達しか居ない。

だからこそ、まずはこのエントランスの戦いからして絶対に負ける事は許されない。

もし自分達全員が負けてしまう様な事があれば、その時はこの王国がこの集団の

手に渡ってしまう事になる。

(そんな事させるかよっ!!)

(こいつ等はここで止める。何があってもだ!!)

自分達だってその為に王国騎士団員としてここに居る。そう心で思い直したシャプティと

レーヴァは全力を出して劣勢を跳ね返し始めて行った。


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