Reconstruction of the kingdom第16話


その途中でローエンとルイスと合流したジレフィンとヘーザは、4人で

協力し合って段々と数が増えて来た襲撃者達の出所を探る。

すると、その中で2箇所の隠し通路がある事に気がついた。余り

使われていない倉庫の奥の方に色々と物が山積みになっていたのだが、

特に今の状態でも使われていないままだったし新生王国騎士団でも使う

予定は全く無かったのでそのまま放置してあったのだ。

だが、その物が山積みになっていた場所の壁は隠し通路に繋がる隠し扉に

なっており、取っ手が隠し通路側にしかついていなかった事もプラスされて

隠し通路として成り立っている物と推測された。


そんな隠し通路の存在を何故この謎の集団が知っているのかと言う点に

ついては今の時点では分からないが、とにかくこの謎の集団の出入り口が

判明した以上ジレフィンとヘーザ、ローエンとルイスに分かれてその2つの

別々の場所の倉庫にある出入り口を封鎖する事に。

まずはヘーザとルイスがそれぞれ応援を呼びに行き、出来る限りの人員を注ぎ込んで

色々物を積み上げたり死んだ襲撃者達の肉体までもをバリケードにして行く。

「ここさえ封鎖しちまえば何とかなるぜ!!」

「もう一息だ、頑張れ!」


だがそれを許すまいと言う人物達が、この出入り口が封鎖されている事に感づいて倉庫にやって来た。

「ぬあっ!?」

無事に封鎖し終えて一息つこうと思ったジレフィンとヘーザの後ろから、3人の男がいきなり襲い掛かって来た。

1人は白髪にオレンジの模様が入った青い上着を着込んだハンマーを持っている男。

1人は黒髪で眼鏡をかけており、赤い上着に緑の模様が入っているモーニングスター使いの男。

1人は金髪で紫の上着にオレンジの模様が入っている2本の短剣を持っている男。

「あーあ、ばれちまったか」

「こいつ等を倒せばまたこの道は開ける。一気に倒すぞ!!」

「分かった」

バリバリと頭を掻く金髪の男を元気付ける白髪の男に、黒髪の男が小さく頷いて戦闘開始。


しかしこちらだって負けては居ない。そもそもこの倉庫の中に居るのはジレフィンとヘーザだけでは無く、

今まで封鎖を手伝ってくれていた他の騎士団員達約20人も一緒だったからだ。

「どうやら隊長格の様だ、油断するな」

「分かってるさ!! おいみんな、やっちまうぜ!!」

ヘーザが警告をジレフィンに発し、そのジレフィンは周りの騎士団員達を煽り立てて迎撃態勢に移る。

この3人組を倒して、何としてでもまたこの隠し通路が開いてしまうのだけは阻止したかったからだ。


その一方でもう1つの倉庫の隠し通路を封鎖し終えたローエンとルイスの目の前にも3人組の

男達が同じく立ち塞がり、ローエンとルイスとその配下の騎士団員達と戦いを倉庫の中で繰り広げる。

1人は水色の髪の毛に眼鏡をかけ、白い模様の入っているピンクの上着を着ている双剣を操る剣士。

1人は赤髪で黄色の模様が入った茶色の上着を着込んだ、3人組の中で1番大柄な大剣使いの男。

1人は緑の髪の毛に同じく黄色の模様が入ったオレンジの上着を着ている、ジレディルと同じ大斧使いの男だった。

「ははっ、俺達がこんな奴等に負けるかっての!!」

「油断は禁物だ。気を抜くな」

「悪いが貴様等にはここで死んで貰うとしよう」


赤髪の男が自信たっぷりに言ったのを見て眼鏡の男がたしなめ、その一方で大斧使いの男がローエンと

ルイス達に宣言して襲い掛かって行くのであった。

こうして突然始まった2箇所でのバトルであったが、この男達の言動から推測する限り

やはり隠し通路からこうして城内に襲撃者達を送り込んでいたのは間違いなかった様だ。

そして、この時この2箇所以外の別の場所で同じく襲われている人物達が居た。そしてその

襲われている人物達が襲って来た人物達から聞き出した情報によって、だんだんとこの

ラーフィティア王国襲撃事件の全貌が明らかにされて行くのであった。


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