Outsider fighting Quest第7話


ファルテレオとは素手同士なのでやりやすいが、問題は武器を持ったフェレークである。

ファルテレオのキックを回避してハイキックを繰り出すが、横からフェレークがロングソードを

振り被ってきたので素早く地面を転がって避ける。

今度はそこにファルテレオのローキックが繰り出されるも、そのキックをキャッチして思いっ切り

その足を引っ張った大塚はジャイアントスイングでファルテレオを投げ飛ばす。

そのジャイアントスイングでフェレークが怯んだものの、体勢を立て直して大塚に向かう。


大塚はそんなフェレークに対して素早く黒いジャンパーを脱いで振り被ってきたロングソードに

そのジャンパーを巻き付けて取り上げ、その勢いで左、右と肘をフェレークの顔面へ。

「ぐぶぅお!」

怯んだフェレークに対してジャンプしながら開脚し、右足でフェレークを蹴り飛ばす。

そこに今度は復活したファルテレオが左のミドルキック、右のパンチと繰り出してきたが2つとも

大塚は上手くガードし、次の左パンチを受け流した勢いで右の回し蹴りへと繋げる。


そのキックはファルテレオの顔面に直撃してファルテレオを倒したが、何とかファルテレオも立ち上がり、

立ち上がる時に足元に散乱していた大きな遺跡の瓦礫を大塚に投げつけようとする。

だけど大塚はその瓦礫ごとキックボクシングの前蹴りでファルテレオの胸を蹴り飛ばしてノックダウンさせる。

その間にフェレークが持ち直して再び向かってきて、大塚に対してローキック、ミドルキック、ハイキックと

繰り出すがそれを大塚はガードし、最後のハイキックをくぐってそのままフェレークに抱きつき、彼の身体を持ち上げる。

その持ち上げた身体を背中から地面に叩き落とし、大塚はそんなフェレークの身体から何かが落ちるのを見つけた。

(あ、俺のS2000のキーだ!)

そのキーを拾い上げて遺跡の中へと入ろうとする大塚だったが、フェレークはそばに転がっている自分の

ロングソードを何とか掴む。

「・・・!!」

それに気がついた大塚はフェレークがロングソードを杖にして起き上がりかけた所で彼の頭を両手で鷲づかみに

しながらジャンプし、下に転がっていた大き目の遺跡の瓦礫に顔面から叩きつけた。

「ぐがっ・・・!!」

顔面からテイクダウンされてフェレークも撃破した大塚は、2人が起き上がってこないうちに・・・とそそくさと

遺跡の中へと足を進めるのであった。


大塚は遺跡の中に踏み込んだが、生物の気配がしない。

こう言った遺跡は地下に潜って行くパターンが多いが、どうやらこの遺跡は2階部分とその上の屋上までしか無いようだ。

(あいつ等が復活してこない可能性は低い。時間もかけられないな)

この遺跡の何処を探せば良いのだろうか、全く見当がつかないがとにかく探すしか無い。

自分が地球へと帰るためのヒントを。

無駄に広いこの遺跡。なかなか地球へ帰るためのヒントどころか階段すらも見つからないこの状況に、大塚の顔にも焦りが出てくる。

そしてその焦りが更なる焦りを呼び寄せる。

「・・・!」

幾つかの角を曲がろうとした時に、何と奥の方からロングソードを右手にぶら下げながら歩いてくるフェレークが目に入った。

とっさにそばの狭い通路の間に身を隠し、極限まで息を潜める大塚。

(落ち着け・・・大丈夫、気配を殺して奴が行くのを待つんだ)


Outsider fighting Quest第8話へ

HPGサイドへ戻る