Run to the Another World第180話


マルニスが倒れ込んだのを見て、回復したブラインがロングソードを振り回しながら

向かって来るが連はこれを冷静に見切って撃退。次にレディクも回復して向かって

来たのでそれに対処して行くが、マルニスも回復して来て2対1に。

「くっ、はっ!」

更に2対1ならではの戦法と言う事で、マルニスとレディクがそれぞれ連の左腕と右腕を

ロックして動きを封じる。

「なっ!?」

そこに回復したブラインが全力でドロップキックをぶちかまし、連は盛大に後ろに転がった。

「おがはぁっ!?」


「はぁ、はぁ、はぁ……」

胸を蹴られた連はすごく苦しそうだが、3人の方も疲弊している。

「なかなかやるな。だが人数差は僕等が有利だ!」

「一気にこのままカタをつけようぜ!」

「まだやりますか?」

マルニスにそう問われた連はゆっくりと立ち上がり、3人に向かって今ブラインにやられたばかりの

ドロップキックで突っ込む。

だがその連のドロップキックに合わせて3人もドロップキックを繰り出す。真ん中からドロップキックを

繰り出したブラインだけが連のドロップキックを食らって倒れ込み、マルニスとレディクは連にキックを

食らわせる事で再び連を地面に転がす事に成功。


「はっ!」

マルニスが連に向かうが、連は倒れ込んだままの姿勢からマルニスのキックを上手く自分の足で

受け止めつつ逆に腹目掛けてキック。そこから素早く立ち上がって次にレディクの短剣を上手く

手でいなし、更にレディクに掴み掛かって彼の身体を盾代わりに使い、横から向かって来る

マルニスとブラインのロングソードとキックでの攻撃をガードする。流石にマルニスもブラインも仲間を

傷付ける訳には行かないので、ロングソードで攻撃を出せない分キック技を繰り出すが、これを

そのレディクを盾にして上手くガードして攻撃と防御を同時にする。更にガードしつつブラインにも

後ろ回し蹴りをしっかりとお見舞い。


「あが、うぐう!」

レディクはブラインのキックを背中に2発連続で食らい、衝撃でレディクの身体から力が抜ける。

それを利用してマルニスの方にレディクを突き飛ばした連だったが、視界の隅にブラインが下段

回し蹴りを繰り出そうとするのが見えたので咄嗟に連はジャンプし、きりもみ回転のキックをさっきの

お返しとばかりにそのままレディクの胸に突っ込ませ、マルニスごと地面に倒す事に成功。

「ぐふぁ!」

「おああ!」

それを見たブラインは回し蹴りをかわされた事もあって素早く連にロングソードを振り被るが、それを

しっかり連は見切って腕でブラインの腕を弾いてガード。そしてそのガードした腕を素早くブラインの

右腕の下を通して首に回し、自分の右腕で思いっ切りブラインの首を連から見て奥に押し込んだ。

「ぐがっ!?」

弓なりに反った身体のブラインに、今度はそこから左後ろ回し蹴りを連が繰り出してブラインの顔面に

クリーンヒットさせる。

「うごお!」


今度はマルニスとブラインが回復して立ち上がって来たが、連はまずマルニスの攻撃を避けて腹に正拳2発、

更にくるりと身体を回転させて反対側から向かって来たブラインにも首目掛けてパンチを入れ、更に両腕を

広げて2人の腹に同時に右と左の裏拳をそれぞれ同時にヒットさせる。

「あがあ!」

「うぐっ!」

そして連はジャンプし、バック宙を繰り出しつつ両足を開脚させて2人のアゴに左と右の足をダイレクトヒットさせる。

「がっ!」

「ごっ……」

急所にダメージを食らって倒れ込んだ2人だったが、連の身体はそのまま地面……に倒れていたブラインの

みぞおちと股間にそれぞれ片方ずつの膝をヒットさせて着地。

「おごああああっ……ぐっ!!」

急所2つにモロに膝が入ったブラインはそのまま気絶し、連がふと気がつくとレディクが立ち上がって来ようとしていたので

先手必勝で跳び上がってそのままきりもみ回転のキックを空中から全力で叩き落す。

「がはっ!?」


レディクも気絶し残るはマルニスだけだが、マルニスは素早く起き上がって連に向かって来る。

「らああああ!!」

連に向かって来たマルニスはロングソードを振り被るがそれを避け、彼の足を持ち上げてマルニスに連は抱きつく。

すると思いっ切り足を振り上げる事になるのでマルニスの股関節が無理に曲がってしまい、かなり痛い上にマルニスは

そのままバランスを崩して倒れ込む。

「ぐああ!」

それでも痛みを堪えてマルニスは再び立ち上がるが、連はマルニスが完全に立ち上がる前に走り出して、そのまま

彼の立ち上がる為に踏ん張っている膝を使ってジャンプし、全力で空中から肘をマルニスの頭目掛けて落とした。

「ぐあっ……」

そんな声と共にマルニスも気絶し、連は3人相手に何とか勝利してとっととこの広場からずらかる事にしたのであった。

(と言うか3人相手にして、良く勝てたな……俺)

3人相手に勝利した連はその後に他のメンバーと合流し、グラルバルトとも合流する事も出来たので騎士団とグレトルを

この別荘に置き去りにしてあの島へさっさと飛び立って行った。



Run to the Another World アーエリヴァ帝国編 完


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