Run to the Another World第169話


何故なら2006年に、今のチームBe Legendのリーダーである淳に誘われたのが

切っ掛けでまた走るチャンスが巡って来たからであった。実の所、年齢的な問題もあり

そろそろ引退するかと言う気持ちを連は感じていたのだが、淳のスカウトによってもう1度

首都高サーキットで走る事にしてみた。ただし車はそれまで乗っていたR32GT−Rでは無く、

知り合いから借りた赤の180SXで走る事にした。1年以内に自分をもう1度打ち負かす事が

出来る程の実力を持った走り屋が首都高サーキットに現れない場合、本当に引退すると言う事で

あえて借り物のマシンでBe Legendに所属する形になった。


だがそんな走り屋が連の目の前に現れた。それが後に自分の弟子だった令次をも

倒す事になった男であり、2003年の首都高のチャンプである山下緒美や

街道サーキットで令次を倒したと言う野上竜介とも顔見知りだった早瀬瑞穂だった。

いっぱしのプロレーサーとして首都高サーキットで腕を磨きに来た瑞穂は、その

プロレーサーとしてのテクニックを生かして自分だけでは無くBe Legendのメンバー全員を

打ち破って瞬く間に首都高サーキットの頂点へと2006年に上り詰めて行った。

その瑞穂はもう引退してしまったが、何時かまた自分を越える事が出来る様な走り屋が

現れるのでは無いかと思い、少なくとも50歳を超えるまでは首都高サーキットで

走り続けると決めた連はR32GT−Rを再始動させてBe Legendのメンバーとして走っている。


ちなみに空手の方の経歴についてだが、15歳の冬に初段をゲットして2段は大学2年の

19歳の夏にゲット。その後に仕事をしながら空手をやる時間を取って3段を取得し、現在は4段も

取って更に5段を取る為に修行を積んでいる。ボクサーはもっと体力があると言うのだが、今更

ボクシングに方針は変えられないと言うのが金銭面の問題等もあって空手1本に絞ろうと決意した。

そしてチームゾディアックが結成されたその時に、同じくメンバーだった和美が色々な武術を習って来た

猛者だと言う事やかつて自分が倒した藤尾がプンチャックシラットの使い手、由佳が剣道の達人、

永治が柔道の達人だと言う事を知った。その和美、永治、藤尾、由佳と一緒に新サーティンデビルズに

加入した時、同じビッグボスの地位でありかつてのゾディアックのリーダーだった孝司が2001年から

新サーティンデビルズ再結成寸前の2005年3月まで精神修行の為にタイへ

新式と古式ムエタイを習いに行っていたと言う事、恵がキックボクシングの元プロ選手、

和人が合気道の達人、栗山が元傭兵と言う経緯も同時に知った。


更に今のBe Legendが結成された時にはディールが空手や柔道を長年習っていて

それを陽介にも教えている事、陽介と浩夜と周二が総合格闘技をやっている他に

それぞれルチャリブレやコマンドサンボやフリーランニングを習得している事、兼山が

和美にカラリパヤットを教えている程の達人である一方で恵のキックボクシングの弟子だと

言う事、グレイルもディールと同じく空手やカンフー等を習得している事を知った上に、

Be Legendリーダーの淳も舞台演出家の傍らでプロボクサーとして活動した経験が

あったと言う事もまた連が知る事になった。となれば異種格闘技戦を行わない手は無いと思い、

それから8年が経過した2013年現在でも時間が取れれば他のメンバーと一緒に異種格闘技戦で

組み手を行ったり、広く浅くではあるが色々な武術を教えて貰っている。とは言え

自分は極真空手オンリーの人間だった為、ベースとしてはやはり空手が先に来てしまうのだが。


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