Crisis Mission Team Battle第7話(最終話)
最初に突っ込んで来たルークをエルヴェダーはまずファイヤーボールでけん制し、そこで怯んだルークに
一気に走って接近。 そして槍で突き刺す・・・のでは無く、ルークの足の間に槍を差し込んで
上手く足払いをかける。 そこで倒れたルークが起き上がる前に素早く顔面を蹴り飛ばして
ルークを気絶させ、残り5人。 見てみれば青チームが作戦会議を行っている様なので、そこ目掛けて
ファイヤーボールを飛ばして作戦会議をさせない様にする。
ふと見れば別方向から続けて向かって来るアランに気がついたエルヴェダー。
そんな自分の方に向かって来るアランに対して 今度は衝撃波を飛ばす。身軽な動きを得意とする
アランはそれを側転でしっかりとかわすが、かわした所に何と槍が飛んで来る。
それをギリギリで回避して体勢を立て直したアランだったが、それはエルヴェダーの予想通り。
起き上がって来たアランに対して 全速力のダッシュからのドロップキックで胸を蹴り飛ばし、後ろにある
本部の建物の壁に背中から叩きつけてアランも撃破。
後4人。作戦会議を中断された青いチームが動き出している様で、まずはエヴァンがアランやルークと
同じ様に突っ込んで来る。 更にジョルジョの姿が見当たらないが、一体何処に行ってしまったのだろうかと
考えながらも取りあえずは自分の視界に 入っているだけのメンバーの動きにエルヴェダーは集中しながら
槍を回収し、再びVSSEの中庭で暴れ回るのだった。
(……アランとルークがいる時点で最終的に俺しか残らない気は薄々していたが。まぁ、なんとかしなければな)
ジョルジョはこめかみを揉んで頭痛を抑えながらも、何とか気力を振り絞って自分1人でもエルヴェダーを
何とかしようと試みる。
「まぁ、なんとかなんだろ!よーし、いくぜぇ!」
「頼むぞエヴァン……それじゃ」
エヴァンが突っ込んで来るのでエルヴェダーはそれを回避しながら回し蹴りを繰り出すが、そこに死角から出て来た
マークの体当たりが炸裂。
『ぐあ!』
回し蹴りを中断されながらエルヴェダーは吹っ飛ぶもののすぐに体勢を立て直す。
だが今度はエルヴェダーに グレネードランチャーを的確に撃って来たウェズリーが居たので、そのグレネード模擬弾が
しっかりエルヴェダーにヒット。
『ぐぅ、う!』
威力は通常のグレネードと変わらないので、ドラゴンのパワーがあるとは言えども踏ん張りきれずにエルヴェダーが吹っ飛ばされる。
『人間め・・・・これで勝ったと思うなああああああああああああ!!』
全身に炎のオーラを纏わせたエルヴェダーが青い3人に向かって突進しつつ衝撃波を飛ばし、今までに無い位の大きな
ファイヤーボールを投げつける。
が、そこに今度はジョルジョのショットガンの連射が撃ち込まれて思わず足をエルヴェダーがストップさせてしまう。
『ぬぐ!!』
これでダメージゲージも80パーセントまで上昇。ここが踏ん張り所だと考えたVSSEは炎のオーラが収まったのを
見て一気に勝負に出る。
まずはエヴァンがエルヴェダーに対して足払い。それを避けたエルヴェダーの背後からジョルジョがエルヴェダーの襟首を掴んで
逆投げでブン投げる。素早く槍を回しながら立ち上がるエルヴェダーに対して、今度はウェズリーのマシンガンによる的確な
射撃がその槍を手から弾き飛ばす。
『・・・・!』
槍が手からはじけ飛んだ所でその槍に気が行ってしまったエルヴェダーに対し、エルヴェダーの頭部目掛けたマークの冷静な
射撃がエルヴェダーのダメージゲージを100パーセントまで上昇させる事に成功。
これによってこの瞬間、赤チームvs青チームの対抗バトルも兼ねたクライシスミッションは青チームの勝利で幕を閉じるのだった。
「……終わりだ」
「よっしっ!マーク、やったな!」
「さすがだな、決めてくれると思っていた」
青チームに喜びの雰囲気が漂うのとは対照的に、負けた赤チームのテンションはガタガタだ。
「あーぁ、なんか俺たち、噛ませみたいな扱いだったじゃねぇか、最後」
「拗ねるなって……」
「でも最後、俺とオッサンのコンビネーションもいけてただろ?やっぱりオッサンとじゃないとなー」
「まぁ、それには同意だな」
そんなエヴァンとジョルジョの会話を聞いていたアランがこんな提案をして来た。
「次やるならあれだなぁ、コンビ対抗ーみたいなのがいいかもな。絆を試すみたいなさ!」
「あぁ、それいいかもしれないな。まぁ、俺たちが一番だろうが」
「言ったなウェズリー?俺たちも負けてねぇぜ?な!」
「あ、俺たちだって!なぁマーク!」
「…………あぁ」
「いや、その間はなんだよっ!」
こうしてクライシスミッションも終わり、エルヴェダーと共に日本から来た3人も帰って行った。
VSSEでもなかなか味のあるミッションになったらしく、データも豊富に取れたと本部は満足していた様であった。
完